管理機器数2倍400台、三菱電機「空調・低温機器を一括管理」システム試作
400台対応、作業負担減
三菱電機は空調機と低温機器を一括して監視・制御できる法人向けの集中管理システムの試作品を開発した。同社の従来品「AE―200J」では空調機と低温機器の運転状況を管理するためにシステムを別々に導入する必要があったが、試作品は一つのシステムで管理可能になる。管理できる機器数は従来品比2倍の400台に増え、利用者の手間を軽減する。価格や発売時期は未定だが、施設の管理会社などに提案していく方針。
試作した新製品はAE―200Jの後継品の位置付け。AE―200Jは空調機や換気扇といった管理対象の中から任意の機器を選んで画面に表示させることはできなかった。新製品では表示できるようにし、作業効率の向上につなげる。
また、空調冷熱製品の異常や運転情報、冷媒の漏えいを遠隔で確認できるサービス「MELく~るLINK」に引き続き対応。同サービスを使う際、従来品では接続機器を追加する必要があった。新製品は接続機器を内蔵しているため、追加で購入することなくサービスを利用でき、顧客は費用の削減につながる。
さらに、新製品では集中管理システム搭載の液晶画面の内容と、システムにつないだパソコン(PC)で確認できる画面の内容を統一。使い勝手を向上した。
集中管理システムはエアコン、換気扇や外気処理ユニット、冷凍冷蔵庫といった機器の運転状況を監視、制御できる。従来品は老人ホームや保育園、ホテル、オフィスビルなどに採用されている。
液晶画面を搭載するAE―200Jの後継品と、液晶画面を搭載しない従来品「EW―50J」の後継品を含めた2種類を新製品として発売する計画だ。
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日刊工業新聞 2024年02月16日