鉄鋼・素材・検査企業に拡販、東芝がメーター読み取り支援事業で攻める!
東芝は電気やガス、水道、電流計、圧力計といったアナログや回転式のメーターをスマートフォンなどで撮影して読み取る支援サービス「トルメーター」事業を強化する。現場でメーターの写真をまとめて撮影する機能を7月に追加したほか、読み取り精度の向上などにも取り組む。主要顧客である化学メーカー以外に、鉄鋼や素材、食品、検査企業などに拡販し、2025年度に現時点比約20倍となる1000件の導入を目指す。
子会社の東芝インフラシステムズ(川崎市幸区)がトルメーターを手がけ、アプリケーションとして提供している。米アップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」や同社のタブレット端末「iPad(アイパッド)」のカメラで撮影したメーターの写真に写った数字を読み取り、そのデータを電子帳票に自動で記録する。電子帳票にはシムトップス(東京都品川区)のクラウドサービス「i―Reporter」を用いる。
メーターの全体写真だけでなく、数字部分の拡大写真も帳票に貼り付け可能。また、スマホなどの画面に読み取った数字を指で操作して微修正を行えるなど、直感的な操作を導入している。
従来、こうしたメーターの読み取りでは、メーターを読む人と記録する人の2人1組で検針することが多かった。トルメーターの導入により1人で対応が可能になる。結果の入力や異常値の確認なども現場で終わるため、作業時間の改善が期待でき、7割近く減った事例もあったという。
7月にはサービスを拡充して現場でメーターの写真をまとめて撮影し、数字の読み取りと帳票の対応は現場から離れた後で行えるようにした。炎天下での現場や商業施設など、素早い作業が求められる現場に配慮した。
今後、指針が複数あるメーターやモニターの読み取りといったニーズに対応する機能を拡充し、新規顧客の掘り起こしにつなげる。
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