物材機構・アイシンなど、照明排熱で路車間通信に成功した仕組み
物質・材料研究機構とアイシン、岩崎電気などは、照明機器の排熱を電力に変換し、路車間通信に成功した。道路照明などの小さな温度差を電源として利用する。電気製品の省電力化や後付け用IoT(モノのインターネット)機器の電源として提案していく。
鉄とアルミニウム、ケイ素の3元素で熱電変換材料を作り、蓄電機能や通信機能などを加えて、人感通信システムを構築した。発光ダイオード(LED)照明の排熱で発電し、コンデンサーに電力をためて、人を検知すると発報する。
開発した熱電変換材料は既存のビスマス・テルル系材料に比べ信頼性が高い。500回の冷熱サイクル試験では抵抗変化率を0・19%に抑えられた。ビスマス・テルル系の規格上限値は5%だった。
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の研究事業で開発した。
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日刊工業新聞 2023年01月31日