JSRが開発した界面制御できる新材料がスゴい!
JSRは異種材料の界面制御が可能な新材料「HAGシリーズ」を開発した。金などの不活性な金属表面に対しても高い密着力を示すほか、フィラー(充填剤)などを均一分散できる。材料接合のほか、用途に応じた特性を発現させるための添加材料として展開する。低誘電基板材料などの開発が続くエレクトロニクス分野での活用を想定する。
さまざまな材料の接合に対し、高い密着性を持つ。新たに開発した界面制御ユニットにより、フェニル基と比べて金原子への安定化エネルギーが大きくなるという。接着状態での電気絶縁性を確認しているほか、室温ラミネートでの接着性もあり粘着剤のような用途にも応用できる。
また、新材料を使用することでフィラーの分散性が高まることを確認した。エポキシ樹脂とシリカフィラーの分散液などにみられるようなフィラーの沈殿を防ぐことができ、安定性向上に寄与する。
日刊工業新聞2022年7月15日