京大が開発、微細流体デバイスを写真を現像するように大面積製造する技術の使い道

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(左)微細流体デバイス(右)蛍光分子が流れ込む(京大提供)

京都大学のイーサン・シバニア教授とチン・デタオ特定研究員、伊藤真陽特定助教らは、最小孔径100ナノメートル(ナノは10億分の1)の微細流体デバイスを写真を現像するように大面積製造する技術を開発した。光硬化性樹脂に干渉縞光を当てて多層流路を作製する。層の間隔を10ナノメートル刻みで調整可能。実際に3ナノメートルのインスリン分子と15ナノメートルのウイルス殻たんぱく質を流路で分離できた。バイオセンサーなどへの応用を目指す。

光架橋剤に干渉縞光を当てて樹脂を硬化させ、微細流路を形成する。干渉縞光の照射時間で流路の壁の固さを調整し、流路を膨潤させて孔径を制御する。流路の高さが90ナノメートルと210ナノメートルの二分岐流路を作りインスリンなどを流すと、浸透速度の違いで3ナノメートルの分子と15ナノメートルの分子を分けられた。

従来は微細流路を成形してフィルムを貼り合わせるなどの工程が複数あった。新手法は干渉縞光の照射だけで流路が形成される。10センチメートル以上の長い流路を作れる。汗などに含まれる成分を分子の大きさで分離して検出するバイオセンサーなどに応用していく。

日刊工業新聞2022年5月20日

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