宇宙航空機搭載へ、RDE燃焼実験を公開
PDエアロスペース(名古屋市緑区、緒川修治社長)は、宇宙航空機への搭載を目指して開発中の回転デトネーションエンジン(RDE)の燃焼実験を公開した。同社が技術の核とする燃焼モードをジェットとロケットに切り替え可能なタイプで、デトネーション(爆轟)と呼ばれる衝撃波を伴った燃焼を連続的に発生させることで推進力の向上につなげた。2024年を目標とする無人サブオービタル実証実験機に搭載する計画だ。
RDEは推進力に関係する燃焼周期を従来の間欠的な発生から、連続性を持たせることに成功。同社が17年に実証に成功したパルスデトネーションエンジン(PDE)で課題だった推進力の向上に道筋を付けた。緒川社長は「簡素化したシステムで推進力を高め、宇宙輸送コスト低減につながる技術」と期待した。
日刊工業新聞 2022年4月6日