JAXAとインターステラが共創で獲得したい小型ロケットエンジン技術
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、宇宙ベンチャーのインターステラテクノロジズ(北海道大樹町、稲川貴大社長)と小型ロケット用エンジンシステム技術の研究開発に関する共創活動を始めた。同社が開発中の軌道投入ロケット「ZERO(ゼロ)」のエンジン開発に同技術を応用し、早期での実機打ち上げを目指す。宇宙ベンチャーの技術開発の促進につながると期待される。
JAXAと同社は、これまでにロケットエンジンの主要要素である噴射器や燃焼室、ターボポンプの開発を進めてきた。今回はJAXAと同社がそれぞれロケットエンジンを設計し、JAXAの施設で試験などを実施する。成果を共有することで広範囲の試験データを効率良く得られ、低コストで実用的なエンジンシステム技術を獲得できると見込んでいる。
同社は同技術をゼロの開発に応用して、早期の実機打ち上げを目指す。JAXAは民間宇宙輸送サービス事業や将来宇宙輸送系に適用する。
日刊工業新聞 2022年3月4日