ニコンが米モーフ3Dを完全子会社化、宇宙航空機部品の受託加工で活路

  • 0
  • 2
ニコンの馬立稔和社長

ニコンは6日、宇宙航空機部品の受託加工を手がける米モーフ3D(カリフォルニア州)の株式を過半数を取得し、子会社化したと発表した。買収額は数十億円とみられる。モーフ3Dの買収を足がかりに中小型衛星など成長する宇宙航空機部品産業に参入。成長領域に掲げる材料加工事業の拡大を狙う。

モーフ3Dは、金属を積層して加工する「アディティブ・マニュファクチャリング」(AM)に強みを持つ材料加工企業。15年に設立。多くの宇宙航空機メーカーを顧客に持つなど、米国における宇宙航空機関連部品の受託生産では、トップクラスにある。

ニコンは、モーフ3Dの技術や顧客などの事業基盤と、自社の光加工機といった精密加工技術を組み合わせて宇宙航空機部品の受託加工を進め、宇宙産業で事業を展開する。

近年、衛星を使ったインターネット接続や地球の観測画像の取得・分析を防災関連に活用する取り組みが活発化するなど、宇宙産業が注目を集めている。中小型衛星の市場が急拡大しており、宇宙航空機関連部品の加工需要も高まっている。

ニコンの主力の一つである映像事業は、市場が縮小傾向にある。新たな収益源の創出に向け、独自技術を生かした材料加工事業を新たな成長領域の一つに位置付けている。今後、戦略的に投資や提携を進め、事業の柱として成長を狙う。

日刊工業新聞2021年4月7日

関連する記事はこちら

特集