大和ハウスが開発、建設現場の長時間労働を改善する「新型コンクリート」の仕組み

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コンクリート床面をならす仕上げ作業

大和ハウス工業は太平洋マテリアル(東京都北区)と共同で、冬場の硬化時間を3割削減するコンクリートを開発した。冬場はコンクリートが固まりにくく、仕上げ作業が終わるまでに約10時間かかるなどの長時間労働が課題となっている。大和ハウスは同コンクリートを建設現場などに採用することで労働環境の改善につなげる。2022年度の冬から自社が開発する物流施設などの施工現場に導入を目指す。

一般的なコンクリートでは気温が10度C以下、施工面積が1500平方メートル以上の施工条件で、型枠にコンクリートを流し込んでからある程度冷え固まるまでに6時間程度を要する。さらに表面を滑らかにするために仕上げ作業などを行うため、作業終了時刻は日をまたぐことも珍しくないという。

そこで大和ハウス工業は太平洋マテリアルと冬場の作業に適したコンクリートを開発。同社が一般的なコンクリートの材料である水、セメント、砂、砂利、ひび割れが起きにくい膨張剤などに加え、新たに水はけ、凝結を促す促進剤を添加したコンクリートを開発し、大和ハウスが2月に着工したさいたま市岩槻の物流センターで初めて採用した。

従来のコンクリートよりも凝結時間を2―3時間短縮することができ、コンクリートが冷え固まるまでの時間を短縮する。今後、着工予定の物流施設や、それ以外の事業用施設に展開を検討する。

同社は将来的に情報通信技術(ICT)などを用いてコンクリートの性質や性能、施工データなどを数値化し、ロボットと組み合わせることでさらなるコンクリート打設作業の省人化や生産性向上に取り組む。太平洋マテリアルは9月に、同コンクリートの第三者機関の技術承認を取得し、橋梁などの土木工事を担う事業者に販売を始める予定。

大和ハウスは同コンクリートを採用する現場の規模や気温などのルールを今後検討する。

日刊工業新聞 2022年3月4日

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