フォークリフト先端技術拠点で脱炭素の切り札「メタネーション」初実証、二つの狙い

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高浜工場の水素ステーション。製造したグリーン水素を使ってメタンを合成する(豊田自動織機提供)

豊田自動織機は自社工場で排出される二酸化炭素(CO2)と水素を反応させて燃料となるメタンを合成する「メタネーション」の実証試験を高浜工場(愛知県高浜市)で4月に始める。自社で同技術を実証するのは初めて。メタネーションはカーボンリサイクル技術の一つとして期待される。民間ベースの取り組みが進めば、工場における有力なガスの脱炭素化につながる可能性が高い。数年かけて規模を10―50倍に引き上げ、将来は全工場への技術導入を目指す。

ボイラで発生する排ガスから回収したCO2を利用する。当初は1時間当たり5キロワット時の熱量のメタンを生成してボイラで活用する。高浜工場にはすでに太陽光発電による電力で水を電気分解して水素を生成する施設があり、この「グリーン水素」を使ってメタンを合成する。できたメタンは再度ボイラで利用する。工場から発生したCO2を燃料にして蒸気をつくり、それを工場に戻す形でのエネルギー循環を想定する。

豊田自動織機は2030年度にCO2排出量を13年度比50%削減する目標を掲げる。メタネーション実証は自社の低炭素化の動きを加速する目的に加えて、自社技術の応用範囲や、脱炭素に関連する一部技術の内製化の可能性を探る狙いもある。

フォークリフト製造の主力拠点である高浜工場は、燃料電池(FC)フォークリフトが全体の2割超を占め、自動運転フォークリフトの実証を行うなど、先進技術拠点として位置付けている。

メタネーション実証についても他工場に先駆けて取り組み、技術ノウハウや知見を積み上げる。

日刊工業新聞2022年1月7日

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