トヨタ「MIRAI」のFCセル利用で低コスト化、「燃料電池フォークリフト」は普及の壁を越えられるか

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トヨタ自動車九州で運用されている豊田織機の燃料電池フォークリフト

豊田自動織機は2022年度にも第二世代の燃料電池(FC)フォークリフトを市場投入する。システムコストを初代に比べて半減する一方、製品本体の寿命を約2倍に高める。インフラ整備がしやすい商用領域は水素利用拡大の足がかりとなる。一方、FCフォークは価格が1000万円を超えるなど価格が普及の壁。第2世代ではコストメリットを打ち出し、海外市場への本格展開を含め、早期に年1000台の販売体制を目指す。

FCフォークは発電を行うFCスタックや水素タンク、充電装置を一体化したFCシステムがコストの大部分を占める。第2世代ではトヨタ自動車の第2世代燃料電池車(FCV)「MIRAI」のFCセルを利用するほか、量産部品の応用や部品点数削減によるシステムの簡素化などでコストを削減する。劣化を抑えるなど耐久性も高める。

既存のフォークリフト販売拠点を活用し、欧州や北米、豪州を重点市場として海外展開を積極化する。製品力と市場拡大の両面で事業領域を広げ、現状、国内で約330台の累計販売台数を30年までに世界で1万台に引き上げたい考えだ。

フォークリフトで世界トップシェアを握る豊田織機は、16年に日本で初めてFCフォークを市販化した。フルモデルチェンジは今回が初。エンジンフォークリフトに比べて二酸化炭素(CO2)排出量を52%削減できるほか、バッテリー交換作業に15分程度かかる電動フォークに対して水素充填時間は約3分。環境性能と作業効率の向上をメリットに訴求してきた。

19年に小型機種を追加したが、本体価格に加えて水素ステーションの整備などトータルコストの高さが普及の課題となっている。

日刊工業新聞社2021年12月20日

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