自動車部品メーカーたちの脱炭素、カギ握る新技術

  • 0
  • 4
デンソーが実証実験に取り組むCO2循環プラント

自動車部品メーカーのカーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)対応が本格化し始めた。国、トヨタ自動車など完成車メーカーの方針などを受け、二酸化炭素(CO2)削減目標を策定する動きが相次いだ。省エネルギー活動とともに、水素など新技術の開発も達成のカギを握りそうだ。

特にトヨタ系サプライヤーでCO2削減に関わる目標の策定が相次いだ。デンソーは2035年にカーボンニュートラル、アイシンや豊田自動織機は30年度のCO2排出量について13年度比半減を目指す。トヨタ系中堅部品でもフタバ産業、東海理化などが30年に向けたCO2削減目標を設定した。

トヨタは直接取引のある主要部品メーカーに21年のCO2削減の目安として20年比3%減と示した。脱炭素の潮流が広がる中で、サプライチェーン(部品供給網)全体のCO2削減が競争力強化に欠かせない。トヨタ系サプライヤーはこうした現状を踏まえて取り組みを強化する。まずは「工場のエネルギー源を重油から電気に切り替える」(中央発條の高江暁社長)など足元の省エネルギー活動を徹底する。

「30年までの目標は生産技術の更新で対応できる」(東海理化の二之夕裕美社長)とする一方で、30年以降は「CO2を出さない材料を使わなくてはいけないなど壁に当たる」(二之夕社長)との声が挙がる。「グリーンエネルギー調達コストをどうするかなどカーボンニュートラルは別次元の目標」(フタバ産業の吉貴寛良社長)と脱炭素に向けたハードルはまた一段高くなるとみる。

解決のカギを握るのが、水素などの新技術だ。実証実験に取り組む動きが出始めた。アイシンは東邦ガスと自動車部品の熱処理工程などで使用する水素バーナーの実証実験を開始、デンソーはCO2を回収して循環利用する実証試験を始めた。

部品各社が脱炭素への目標を掲げた21年。22年は達成までの具体的な取り組みやステップを内外に示せるかが重要になりそうだ。

日刊工業新聞2021年12月9日

関連する記事はこちら

特集

このサイトでは、アクセス状況の把握や広告配信などのためにクッキー(Cookie)を使用しています。オプトアウトを含むクッキーの設定や使用の詳細についてはプライバシーポリシーページをご覧ください。

閉じる