飲料メーカーがミネラルウオーター事業でJR東と協業する理由
ハルナビバレッジ(群馬県高崎市、青木麻生社長)は、ミネラルウオーター事業で外部企業との連携を推進する。JR東日本グループ企業が新設するミネラルウオーター専用工場で、ペットボトルとウオーターサーバー用ボトルを共同生産し、ノウハウを共有。協力関係の強化を通じて商品開発力の向上などに役立てる。
群馬県みなかみ町に2022年春完成するJR東日本クロスステーション(東京都渋谷区)の新工場で連携する。生産するのは、同社のペットボトル商品「From AQUA(フロムアクア)」とウオーターサーバー用のボトル。
フロムアクアに関しては従来、ハルナビバレッジの製造を統括するハルナプロデュース(群馬県高崎市)が自社工場で受託生産していたが、JR東日本クロスステーションの新工場に生産を移管する。ハルナプロデュースは生産装置の選定や技術指導を担当するほか、従業員が生産現場に従事して連携を強化。両者でミネラルウオーター事業に関する情報やノウハウを共有し、商品開発などにつなげる。
ミネラルウオーターは健康志向や水質に対する意識向上を背景に、今後も市場規模の拡大が見込まれている。一方で、メーカー側にとっては環境配慮型容器の開発など市場ニーズの変化への対応が重要なテーマになっている。両者は生産面での連携をテコに供給体制を一段と強化し、広く需要を取り込んでいく考え。
日刊工業新聞社2021年12月10日