リフォーム契約プロセスを効率化するAI、業界の底上げへかかる期待

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国内で住宅リフォーム市場の拡大が見込まれている(イメージ)

人工知能(AI)などの先端技術を用いて住宅リフォーム市場を活性化する試みが始まった。日本リフォーム未来協議会(大阪市淀川区、高松邦明会長=公認会計士)がこのほど発足。現地調査から価格提案までの一連のプロセスをAIなどで効率化する。月間査定数4倍、同販売数5倍、販売サイクル4分の1を目指す。

リフォーム契約に至るプロセスはまず顧客から現地調査の約束を取り付け、次の段階で自宅を訪問して要望を聞き取りプランを策定する。この2ステップを踏まえ価格提示し、正式契約する。現状では人手に頼っているため要望聴取やプラン作成に時間がかかり、数日から1週間かかるケースが大半という。一連のプロセスにAIなどを応用すればリードタイムが短縮され、提案の質的向上につながる。

日本リフォーム未来協議会が、リフォームを手がける会員企業とともに、新たに開発したシステム「建物診断システム」をベースとしたサービスを開発。現状では一般的な計測器を使った目視検査が中心で、査定に時間がかかり正確性に欠けるうえ、作業者によってバラつきがあった。そこで各種センサーやレーザー、小型ロボット、飛行ロボット(ドローン)などを活用し、100項目以上の査定を行う。データは保存してAIシステムに落とし込み、劣化箇所や劣化具合などを瞬時に分析。これに営業マンが聴取したデータを加味し、最適プランを提案する。契約時の最大テーマである価格設定も、過去の実績に現在の費用を加え顧客が既望する費用に近い価格提案を行う。

住宅リフォーム市場は現在約7兆円。これが25年には12兆円に拡大するとみられている。約5万社が参入しており、大手9社が1割近いシェアを持つ。先端技術を活用して業界全体の底上げを図る。

日刊工業新聞2021年11月11日

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