日産が半導体の調達方針見直し、その全容は?

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内田誠社長

日産自動車は半導体の調達方針を見直す。車種別の一括調達を極力減らし、新車開発時に日産固有の半導体、汎用的な半導体を採用した二つのグレードをつくり、需給逼迫(ひっぱく)で調達リスクが生じた際にも車両生産が止まらない体制を築く。大量調達によるコスト効果より生産継続を優先する形。また一次取引先の部品メーカーと、半導体調達時の契約期間の長期化や部品ごとに半導体在庫を積み増す検討も始めた。

日産は新車開発時にどのような半導体を採用しているかをあらためて確認した上で、例えばCASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)関連の技術で、日産固有の特殊半導体を搭載した部品を使う場合、同一車種でも汎用半導体で構成する、別のグレードの開発を検討する考え。

汎用半導体の採用で部品を代替調達しやすくし、生産の継続につなげる。また、半導体のサプライチェーン(供給網)の中で、一次取引先だけでなく、四次や五次の取引先まで把握できる仕組みも構築する。

併せて半導体業界の商慣習などを参考に、一次取引先の部品メーカーと半導体調達時の契約期間の長期化などの検討も進めていく。また半導体を搭載した部品の在庫の持ち方も見直す。

CASEの進展などで、新車開発時に先進技術をどこまで導入できるかが商品の競争力を左右する。一方、こうした高度な技術には最新の半導体が欠かせない上に、固有の半導体を作り込んだり、汎用的な半導体で補ったりといった戦略も重要になる。

日産は商品の魅力を高める一方、半導体調達リスクへの備えを厚くし、不測の事態に対応できる仕組みの構築を急ぐ。

日刊工業新聞2021年10月5日

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日産 半導体

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