キオクシア上場は11月に、計画を見直した事情

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キオクシアホールディングス(旧東芝メモリホールディングス)は、延期していた東京証券取引所への新規株式公開(IPO)を11月に実施する方向で調整に入った。6月頃までは9月に上場する方針だったが、今秋の衆院選や新内閣発足による株価上昇を見越して計画を見直す。最近急浮上した米ウエスタンデジタル(WD)との統合話よりもまずIPOを優先する。

キオクシアは9月中にも取締役会で東証への上場申請を諮る見通しだ。一般的に新内閣誕生とその後の新たな経済対策への期待感から衆院選後の株価は上がる傾向にあることから、筆頭株主で米国ファンドのベインキャピタルなどは、より高値での保有株売却に向けてIPO時期を詰めていた。

NAND型フラッシュメモリーの価格も上げ基調で、年後半にかけて需給のタイト感が続く見込み。2021年7―9月期も好業績が予想されるため、11月の上場が絶好のタイミングとみられる。当初は20年10月の上場を予定していたが、米中対立による市場環境悪化で見送っていた。

一方、一部報道のあったWDとの統合は実現へのハードルが高い。独占禁止法に関連した規制を強化している中国当局は米国企業のM&A(合併・買収)審査に厳しいとみられるほか、日本国内でも半導体メーカーの流出を警戒する声は少なくない。

日刊工業新聞2021年9月3日

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