国内半導体工場はGWでフル稼働も、自動車向けなど依然不足か?

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大型連休の操業停止期間を11日に短縮した加賀東芝エレクトロニクスのクリーンルーム

29日からの大型連休における主要な国内半導体メーカーの工場稼働予定が出そろった。大半は通常通り稼働を続けるが、東芝は各半導体工場の稼働日を前年比で数日増やす。自動車向けなどの半導体不足は深刻で、日米欧中心に国を挙げてサプライチェーン(供給網)再構築を急ぐ。日本は依然として世界の半導体生産能力全体の15%を有しており、市場への安定供給は重要な役割だ。(編集委員・鈴木岳志)

東芝は傘下でパワー半導体を製造する加賀東芝エレクトロニクス(石川県能美市)の操業停止期間を前年の半月から11日に短縮する。11日間の理由は法定点検だ。20年は新型コロナウイルス感染者の発生により操業できなかった。

アナログ半導体などを手がけるジャパンセミコンダクターの大分工場(大分市)は前年比7割減の3日間、同岩手工場(岩手県北上市)も同4割減の3日間操業を停止する。どちらも装置などのメンテナンスのため。

ソニーグループでイメージセンサーを生産する熊本県菊陽町と長崎県諫早市、山形県鶴岡市、大分市の4工場は、例年通り休みなく操業を続ける。操業度もフル稼働を予定。

中国・華為技術(ファーウェイ)に対する米国の輸出禁止措置で大口顧客との取引が難しくなったが、需要は引き続き堅調のようだ。

同じくファーウェイ禁輸の影響を一部受けるキオクシアホールディングス(旧東芝メモリホールディングス)も四日市工場(三重県四日市市)、北上工場(岩手県北上市)ともに休みなく稼働する。三菱電機は連休中も、パワー半導体を製造する福岡市西区と熊本県合志市の工場の操業を続ける。

ルネサスエレクトロニクスは那珂工場(茨城県ひたちなか市)300ミリメートルウエハーラインの火災により生産が混乱している。

米ボストン・コンサルティング・グループによると、2020年の立地別半導体生産能力シェアは日本が15%で3位。台湾の22%、韓国の21%に次ぎ、中国と並ぶ位置だ。日本は半導体工場数で世界1位だが、多くは老朽化した旧世代の拠点となる。そのため、定期的な設備メンテナンスが不可欠だ。


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日刊工業新聞2021年4月20日

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