“圧力”問題で課題山積みの東芝、株式非公開化への態度も軟化

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迷走する東芝が25日都内で開催した定時株主総会

東芝はコーポレートガバナンス(企業統治)改革に不可欠な取締役会の立て直しを急ぐ。一部株主への“圧力”問題を背景に、25日の定時株主総会で取締役会議長だった社外取締役の永山治氏の再任が否決された。また、承認可決された新任のジョージ・オルコット氏が直後に辞任する事態まで発生。早急な取締役補充とともに、統治改善や成長戦略立案、株主還元の充実など山積する課題に対処しなければならない。

東芝は永山氏の代わりに綱川智社長兼最高経営責任者(CEO)が取締役会議長に暫定で就いた。25日の株主総会では“圧力”問題の社内調査に関わった監査委員会委員の小林伸行氏も否決された。

10日に発表した弁護士の調査報告書を受けて取締役候補から取り下げた太田順司氏と山内卓氏と合わせると、当初予定比で5人欠員の取締役8人体制という異常事態だ。新たに発足した取締役会は25日の声明で「取締役の追加候補者の検討にあたり、1社または複数のグローバルなエグゼクティブサーチ会社にサポートを要請する」と対応策を示した。

また、アクティビスト(物言う株主)などを意識して株主還元を一層充実させる方針を示した。社外取締役だけで構成する戦略委員会を中心に「自己株式取得や配当によるTSR(株主総利回り)の拡大を重視した、将来に向けた事業計画を策定する」とした。

従来は慎重だった非公開化などについても「当社または当社子会社もしくは当社事業に対する潜在的な戦略投資家および金融投資家との対話を行う」とその態度を軟化させた。

日刊工業新聞2021年6月28日

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