京都大学が「宇宙社会」構築へ研究組織を発足。展開する5つのプロジェクトとは?

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会見し笑顔を見せる(右から)土井特定教授、山敷センター長、森社長

京都大学は22日、持続可能な「宇宙社会」の構築を目指す「有人宇宙学研究センター」を発足したと発表した。企業や米航空宇宙局(NASA)研究者らの協力を得て、五つの研究プロジェクトを展開する。宇宙進出を人類の進化の過程として考え、宇宙の居住可能性を検討。企業の支援を受けて基幹技術の開発と評価を進める。

有人宇宙学研究センターは、京都大学大学院総合生存学館に設立されたソーシャルイノベーションセンターを構成する4領域の一つ。「宇宙・地球探査技術研究」ではDMG森精機の森雅彦社長が特任教授を務め、人工衛星のリモートセンシングや画像認識技術を用いた地球観測などを精査する。宇宙飛行士の土井隆雄特定教授と住友林業は「宇宙木材研究」で23年度に放出予定の木造人工衛星を開発し宇宙での木材利用の実現性を探るとともに、火星での樹木育成を目指す。

同日、京都市左京区の京大本部で会見した山敷庸亮センター長は「共感する企業を今後も募りたい」と意気込んだ。土井特定教授は「人類が宇宙へ行くのは必然。多くの人が関われば可能性が広がる」と力説。DMG森精機の森社長は「将来の重要な柱となる可能性がある」と宇宙への期待を寄せた。

そのほか、鹿島が協力する「宇宙居住研究」では太陽系内外の惑星での居住を想定した建築物を検討する。アクセンチュア(東京都港区)との「宇宙放射線影響研究」や、三共精機(京都市南区)と西部商工(神戸市中央区)の協力による「宇宙教育研究」も行う。

日刊工業新聞2021年6月23日

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