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新型コロナ禍でもM&Aの動きが高水準の理由

ストライクが集計した上場企業による2021年1―3月期のM&A(合併・買収)件数は、前年同期比1件減の242件だった。前年同期は新型コロナウイルス感染症が本格的に拡大する前で、第1四半期としてリーマン・ショック後の最多を記録。21年1―3月期はコロナ禍にもかかわらず同水準となった。取引金額は2兆6817億円で、前年同期の2倍以上に膨らんだ。

上場企業に義務付けられた適時開示情報のうち、経営権の異動を伴うM&A(グループ内再編は除く)を集計した。

1000億円を超える巨額案件は、20年1―3月期は1件にとどまったが、21年1―3月期は5件を数え、米IT企業を1兆円超で買収する日立製作所をはじめ、金額上位に海外案件が並んだ。

世界的な金融緩和とカネ余りを背景に、M&Aをテコに事業の入れ替えや成長分野への展開を進める動きが活発化。コロナ禍に対応する不採算子会社・事業の売却が広がっている。

日刊工業新聞2021年5月7日

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