生産終了の日産「GT―R」補修向け部品を再供給、新技術で可能に
対向式ダイレス成形や3Dプリンター活用
日産自動車は、すでに生産が終了しているR32型の「スカイライン GT―R」のリアパネルとハーネス用プロテクターについて同社の新技術を活用して商品化した。同取り組みは「NISMOヘリテージパーツ」と呼ばれる製造廃止となった純正補修部品を再供給するもので、日産と関連会社2社が、サプライヤーと共同で行っている。
リアパネルの成形には、金型を用いずにボディーパネルを成形する工法「対向式ダイレス成形」などを活用した。熟練作業者の板金ノウハウを取り入れながら、試作を繰り返して商品化した。
樹脂部品のハーネス用プロテクターの製造では、SOLIZE(東京都千代田区)と共同開発した3Dプリンター技術を活用した。ハーネス本体を製造するサプライヤーの協力を得て、3Dプリンターの性質に合わせた部品の再設計や性能試験を実施。高い品質基準が求められる部品の商品化を短期間で実現した。
日刊工業新聞2021年3月30日