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部屋の雰囲気をじゃましない!ミズノのデザイン重視トレーニング製品

部屋の雰囲気をじゃましない!ミズノのデザイン重視トレーニング製品

部屋に置いても違和感のないトレーニング製品「ミズノヘルシーインテリア」

ミズノは、デザインにこだわったトレーニング製品「ミズノヘルシーインテリア」を2018年に投入した。部屋になじむデザインに加え、他社製品との差別化のためアスリート向け製品で培った動作解析の知見を生かしている。新型コロナウイルスの影響で自宅時間が増えたことも追い風になり、販売好調だ。

同社は17年ごろからヘルシーインテリアの立ち上げを始めた。グローバルイクイップメントプロダクト部の浅野麻美さんは事前の市場調査で、従来の健康器具の色がリビングに合わないため、しまい込んで使わなくなるという課題を見つけた。

そこで出しっぱなしでも違和感のないデザインの健康用具開発に着手。しかしインテリアの知見はなかった。そこで18年6月に第1弾の商品を発売した際、製品ラインアップに家具メーカーとのコラボレーション商品を加えた。家具メーカーとの協業で「新製品の認知を広げる」(浅野さん)効果も狙った。

現在、スクワットを補助するいすや、座ってもたれるだけで腹筋ができるいすなど約10製品を展開する。どのような部屋にもなじむベージュやグレーの色が多い。顧客からは部屋に置いたままにできるため、トレーニングに対するハードルが低く、続けやすいといった声が聞かれるという。

また、本社内の研究施設「スポーツ計測室」で裏付けされた筋活動量といったデータを示すことができる点も競合他社と比べて強みとなっている。さらに同社の理学療法士が効果的なトレーニングを考案し、提案することもできる。

20年4月―21年1月のヘルシーインテリア製品の売上高は新型コロナ禍で前年同期比2・4倍に拡大した。浅野さんは「20年6月ごろに在庫がなくなり急いで追加生産した」と明かす。また「(コロナ禍で)購買につながる方法が変わってきているはず」(同)と考える。新しいPRや認知向上の手法を模索しつつ、25年に売上高12億円を目指す。(大阪・友広志保)

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