ミズノがスポーツ分野のノウハウを生かし医療ワークウェアを作った!
ミズノはワークウエア事業で医療分野に本格参入する。スポーツ分野で培ったノウハウを生かし、医療現場での動きやすさなどに優れたウエアを開発。自社の電子商取引(EC)サイトやメディカルウエア専用ウェブサイトで6月から一般販売する。開発した基本仕様のウエアを提案材料に、各病院の要望に合わせた個別仕様に対応する。同分野で2021年度に売上高5億円を目指す。
ウエアの設計にはミズノ独自の「ダイナモーションフィット」の技術を応用した。同技術は3次元コンピューターグラフィックス解析や筋肉の動きを解析する解剖学によってスポーツの動きを検証した設計手法。これを基に、医療現場で特に動きの多い肩周りや膝などに、突っ張らないストレッチ素材やカッティングを施している。
ウエア生地には、繊維に付着したたんぱく質を分解するハイドロ銀チタンを生地に加工した機能性素材を使用。繊維上に付着した細菌などの増殖を抑制する制菌性があり、清潔さも訴求していく。
同社によるとメディカルウエアの国内市場は300億円規模。本格参入に先駆けて、2月に藍野大学と臨床実習ユニホームを共同企画し、4月以降の入学生約800人を対象に導入している。
同社は企業ユニホームを手がけるワークビジネス事業を強化しており、これまで建設や運輸業界向けに展開してきた。18年度の事業売上高は約39億円で、21年度に100億円を目指している。
日刊工業新聞2020年4月24日