携帯各社が中途採用の人数増やす、デジタルマーケ人材で収益拡大へ

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ドコモは金融など非通信事業の拡大を急ぐ(スマホ決済「d払い」のイメージ=同社提供)

携帯通信大手3社が中途採用の人数を増やす。NTTドコモは、2021年度の中途採用者数を20年度見通し比36人増の200人とする計画を示した。計画通り採用できれば同社として過去最高の人数となる。KDDIやソフトバンクも21年度の中途採用人数が過去最高になる見通し。携帯通信業界では通信料の値下げに伴い、収益源多様化の重要性が増している。各社は中途採用の強化で成長事業の拡大を加速する。

ドコモは20年度の中途入社人数が164人で着地する見込み。非通信の「スマートライフ事業」の拡大に伴い、中途採用者数も増加してきた。21年度は金融・決済や、デジタルマーケティングなどの専門性を持つ人の採用を強化する。他社との協業やサービス企画を先導できる人材も確保したい考え。

KDDIは21年度の中途採用数を20年度見通し比25人増の190人とする計画で、過去最大となる。法人向けデジタル変革(DX)事業の拡大につなげる狙いがある。ソフトバンクは20年度の着地見込みが約500人で、ソフトバンクモバイルから社名変更した15年度以降では最高。21年度も20年度と同程度以上を見込んでおり、新規事業を担う技術者などの確保につなげる。

各社は通信料の引き下げを進めている。例えばドコモは格安な新プラン「アハモ」を26日から提供することに伴い、21年度の業績への打撃が懸念される。同社の19年度の連結売上高に占める消費者向け通信事業の割合は約79%で、収益源多様化が急務だ。

ドコモは新卒採用においても「(配属は)毎年、かなりスマートライフ事業に振り向けている」(森健一常務執行役員)。ただ専門性や潜在力の高い人材の獲得競争は激しさを増すとみられ、各社は計画通りの採用ができるか試される。

日刊工業新聞2020年3月22日

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