三菱ケミカルが半導体関連事業で攻める!需要急増の精密洗浄サービスなどを強化

  • 1
  • 0
三菱ケミカルの半導体製造装置の精密洗浄工場

三菱ケミカルは、欧州の半導体製造装置向け精密洗浄サービスの拠点拡張などで、半導体関連事業を拡大する。2021年度にドイツで新工場を建設して処理能力を従来比2倍に、フランスでは同3割増強する。窒化ホウ素を使った放熱シートは21年度に国内で量産設備を立ち上げ、半導体用薬品は21年夏に台湾で生産能力を同5割増強する。

半導体製造装置の精密洗浄サービスは、半導体の生産拡大に伴い需要が増えている。欧州は既存拠点が手狭になり、拡張を決めた。投資額は非公表。三菱ケミカルは同サービスを世界で展開し、他地域でも拡張を進めている。国内は20年に新工場を完成させたばかりで、台湾では21年度中に設備増設を判断する。

他の半導体関連製品も軒並み好調で、半導体製造の洗浄工程で使う高純度硫酸は21年夏に台湾で増産する。また20年に買収した米ジェレストの半導体関連ガス製品のアジア市場での拡販を支援する。

半導体の高性能化に伴う新たな素材ニーズに対応した新製品も投入する。放熱シートは量産設備を立ち上げ、事業化へ最終段階に入る。窒化ホウ素の結晶の形を整えたままシートに加工することで、より優れた放熱性を発揮できる。自動車や産業機器用途を開拓し、数年後に売上高数十億円規模に育てる。

同社は20年4月に半導体本部を新設し、事業拡大を加速している。下平靖雄半導体本部長は、「半導体ビジネスは好調で、21年度も続く。20年度は工場や顧客への訪問が難しかったが、2年目は動けるようになると期待し、工場拡張などをしっかり立ち上げたい」と話す。同社は同本部立ち上げから約10年後をめどに売上高1000億円超を目指している。

日刊工業新聞2021年3月4日

関連する記事はこちら

特集