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楽天・セゾン・SBI...キャッシュレス決済の競争激化、クレカ各社の戦略は?
投資に充当
クレジットカード各社が、カード利用者に付与するポイントの使い勝手向上を競っている。中でもポイントを投資信託などの投資に使えるようにする取り組みが目立ち、金融グループの協業でも定番になりつつある。2次元コード(QRコード)決済など他のキャッシュレス決済との競争激化が背景にある。(戸村智幸)
楽天カードは2018年、楽天証券での投資信託の毎月の積み立て購入をカード決済した利用者に対し、ポイントを付与し、翌月の投信購入時に利用できるようにした。クレディセゾンは19年、証券会社スマートプラス(東京都千代田区)と連携し、株式と投信で類似のサービスを始めた。
クレディセゾンは元々、ポイントの投資への利用を促してきた。16年には株式や投信の価格に連動してポイントが増減する運用サービスを始めており、60万人弱が利用する。同社はこのポイント運用の利用者が、ポイントによる積み立て購入サービスも始めると期待する。山下昌宏社長は「ポイント運用からもっと誘導したい」と力を込める。
金融グループの連携でも、投資へのポイント利用はテーマの一つだ。三井住友フィナンシャルグループとSBIホールディングスは20年に資本・業務提携に基本合意した。これにより、三井住友カードはSBI証券と連携。SBIで投信を同社カードにより積み立て購入した利用者に、ポイントを付与するサービスを6月末に始める。
1月に業務提携に基本合意した新生銀行とマネックス証券の協業でも、新生銀グループのアプラス(大阪市浪速区)が、マネックスの口座保有者用カードを春に発行する。マネックスでの投信の積み立て購入にポイントを付与する。
ペイペイなどQRコード決済事業者がポイントの付与施策で普及を進めるのに対し、カード各社は付与の量ではなく、「投資」を一つのキーワードとして使い勝手を高めて勝負する。乱立する決済手段の中で利用者に選ばれるためのサービス向上の取り組みが続きそうだ。