クボタが立ち乗り小型建機で米国市場に参入!増える郊外への移住者に訴求
クボタは立ち乗り型の小型建設機械で米国市場に参入した。立ち乗り型は乗り降りしやすく、さまざまな作業に使える。米国では新型コロナウイルス感染症の影響で都市部から郊外への人の移住が続いており、郊外で多様な作業に使える同建機を提案。まず2021年12月期に400台を販売予定で今後の品ぞろえ拡充も見据える。
1月に立ち乗り小型建機「SCL1000」を米国で発売した。24・9馬力で同国の排ガス規制対象には該当しない。建機が転倒しないことを勘案した規定上の安全な積載量は最大450キログラム。価格は3万4000ドル(約350万円)。
小型建機は前方部に装着するアタッチメントを取り換え、芝刈りや掘削、木材や干し草の運搬など幅広い用途で活用できる。米都市郊外でもこうした需要が増えており、立ち乗り型の利点である狭所での作業性と乗降のしやすさ、視界を確保した上での操作性の良さを生かせるとみる。
立ち乗り小型建機は子会社のグレートプレーンズマニュファクチュアリング(GPM、カンザス州)の工場で生産する。小型建機に欠かせないアタッチメントと同時供給できる強みを生かす。
クボタは米国で約1100のディーラーを抱え、都市近郊での使用が多い小型トラクターなどを販売している。この販売網を立ち乗り小型建機の拡販でも利用する。
米国の立ち乗り小型建機の市場規模は年1万台程度と推定。現状、ボブキャット・カンパニー(ノースダコタ州)など主に4社が手がけており、米地場メーカーの基盤を切り崩す。
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日刊工業新聞2021年1月28日