海洋機構が「北極域研究船」の建造を来年度から開始

  • 0
  • 2
北極域研究船のイメージ(海洋機構提供)

海洋研究開発機構は26日、海氷に囲まれた北極海域を観測できる北極域研究船の建造を2021年度から始めると発表した。335億円を投じ5年間で建造する。26年度の就航を目指す。氷を砕きながら船を進める「砕氷性能」と海を探査できる観測性能を併せ持つ。さらに高機能魚群探知機など新たな設備を搭載するなど極域の科学研究を推進する。国内の研究機関や産業界などと連携し、産官学で利用できる運用体制を構築する。

研究船は全長128メートル、幅23メートル、深さ12・4メートル、国際総トン数1万3000トン。乗員99人。航行時期は4―12月ごろを想定する。

研究船を利用し、海中や海底では、遠隔操作型無人潜水機(ROV)や自律型無人潜水機(AUV)による海底調査、音波探査による海底地形調査、堆積物の採取などを実施する。さらに砕氷による船体へのダメージの監視や観測飛行ロボット(ドローン)による非破壊の海氷観測を行う。得られた知見は、北極海航路を利用する商船の安全な運行に貢献できる可能性がある。

国内での北極の探査は海洋観測船「みらい」を利用していたが砕氷能力を持っていない。そのため日本は北極の海氷域の観測手段を持っていなかった。

日刊工業新聞2021年1月27日

関連する記事はこちら

特集