海洋生分解性プラスチック普及へ、産学官連携の枠組みが動き出す

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流れ着いた海洋プラゴミの山

大阪大学大学院工学研究科の宇山浩教授と徐于懿助教らは、海でも分解が進みやすい海洋生分解性プラスチック(MBBP)の実用化や普及を目指す産学官連携の枠組みを設立した。積水化成品工業やパナソニック、味の素などプラスチックを使った製品のメーカーやユーザーの19社と京都市産業技術研究所、徳島大学、海洋研究開発機構が参加。海洋プラスチックゴミ問題の解決に向け、2025年の大阪・関西万博までに実用化を目指す。

25年実用化目指す

阪大の技術を応用し、土壌で分解する生分解性プラスチックに加熱で柔らかくなる特殊なでんぷんを加えることで、強度や加工性を確保しつつ海での分解能力も付加する。でんぷんに微生物が付着して膜を形成するとき酵素が産生され、酵素でMBBPが分解される。用途に応じて配合を変え、最適なMBBPの材料設計を行い量産する。箱やボトル、フィルム、シートなどの製品開発に取り組む。

従来のMBBPは強度に課題があり、量産も難しかった。実用化できれば海洋プラスチック問題の解決に大きく前進し、物質循環により二酸化炭素(CO2)削減も期待できる。日本発の環境技術として世界への発信を目指す。

日刊工業新聞2020年11月10日

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