文化シヤッター基幹工場の新工場長が進める“断捨離”とは?

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小山工場では旧事務所棟を解体・撤去して荷役作業スペースを広げた

文化シヤッターの小山工場(栃木県小山市)は、国内7工場中でシャッター生産額が最大の基幹工場。2019年に蓮見幸夫工場長が着任し、工場の無駄を省く“断捨離”を進め、生産性向上や物流改革につなげている。

目に見えて変わったのが、旧事務所棟の解体・撤去だ。使われずに書庫となっていた同棟を更地にして製品出荷のトラックが駐停車できる場所を確保。駐車場を従来比約3倍に広げた。シャッターなどの荷役作業が広々とした環境で余裕を持って行えるため「トラックの荷役時間は従来の1時間以上から30分以内に短縮された」(蓮見工場長)という。

並行してデジタル化にも取り組んだ。出荷依頼の受け付けシステムや輸配送管理システム、外部業者との物流情報開示システムなど六つのシステムを導入。工場内は「まだ手書きが多い」(同)ことから、システム移行に伴いデジタル化を進めた。これらシステムは20年末から製品ごとに段階的に稼働を始めており、小山工場でうまく運用できれば他の工場にも横展開する方針だ。

一連の改革を大胆に推進しているように見えるが、蓮見工場長は「基本は5S(整理、整頓、清掃、清潔、しつけ)」と謙虚に語る。工場内の人の動線に凸凹に荷物が置かれると、蛇行を描いて歩いてしまう。そこを整理・整頓することで、まっすぐに歩けるようにすれば、動線が短くなり、生産性も向上する。こうした基本動作を「協力会社の社員も含めて徹底する」(同)ことで、最終的には大きな効率化につながると強調する。

小山工場は建設から半世紀以上が経過し、老朽化した設備も少なくない。生産設備の更新や生産レイアウトの変更などにも意欲的に取り組むことで、「今の時代に合った体制に作り替える」(同)と意気込む。(大城麻木乃)

【工場データ】

小山工場の敷地面積は約8万平方メートル、延べ床面積は約4万平方メートル。協力会社含む従業員数は約330人。文化シヤッターの国内生産額の36%を占め、シャッターやスチールドアなどを生産する。操業開始は1968年。

日刊工業新聞2021年1月5日

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