1平方センチあたり最大100万本!コラーゲンで超微細の針。何に使う?

富山県大など医薬品や化粧品に

  • 0
  • 1
試作したマイクロニードルの拡大図。底直径が7マイクロメートル、高さ17マイクロメートルと極めて小さい

富山県立大学工学部医薬品工学科の竹井敏教授、同学科学生の瀬戸美佑さんらの産学官グループは、純度約100%のコラーゲンを素材に1平方センチメートル当たり25万―100万本の高微細なマイクロニードルを基板上に試作することに成功した。医薬品や化粧品に用いる経皮吸収型マイクロニードルで、皮膚に効率的に薬物を送るTDDS(経皮薬物送達)や化粧品への活用が期待される。

コラーゲンの粉末素材に水溶性機能溶剤を混合して液状化し、マイクロニードルのパターンをかたどった金型に充填。その後、水溶性溶剤を除去し、基板上にマイクロニードルを成形する。竹井教授と瀬戸さんが成形時の圧力や温度などの最適な条件を突き止め、三光合成が金型の製造、富山県産業技術研究開発センターが成形物の評価で協力した。

既存の化粧品のマイクロニードルは素材のヒアルロン酸を皮膚に浸透させるのに使われ、大きさは底の直径が140マイクロ(マイクロは100万分の1)―910マイクロメートル、高さ200マイクロ―340マイクロメートル、1平方センチメートル当たりの本数は100―1000本程度。それに比べ、新開発のマイクロニードルは素材がコラーゲンで、底直径が7マイクロメートル、高さ約17マイクロメートルと極めて小さい。

そのため1平方センチメートル当たり25万―100万本の高密度化が可能で、コラーゲン自体やコラーゲンに含ませた薬剤を皮膚にまんべんなく浸透させられる。痛覚がある真皮には届かない高さで、皮膚に刺しても痛みは感じられない。苦痛を伴わないTDDSの方法としても期待できる。

竹井教授は「薬の成分を入れて注射の代わりにしたり、化粧品の効果をより高度にしたりといった展開ができる」と話している。

日刊工業新聞2020年12月23日

関連する記事はこちら

特集

このサイトでは、アクセス状況の把握や広告配信などのためにクッキー(Cookie)を使用しています。オプトアウトを含むクッキーの設定や使用の詳細についてはプライバシーポリシーページをご覧ください。

閉じる