国内初! ロート製薬が界面活性剤フリーの化粧落とし

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製品コンセプトをデザインした厚紙を商品箱や緩衝材の代わりに採用

界面活性剤使わず肌に優しく

ロート製薬は界面活性剤を使用しない化粧落とし「Auna(アウナ)マイルドホットクレンジングジェル」を発売した。温感のあるホットクレンジングで界面活性剤を使わず、潤いを与える美容液成分が化粧を浮かせて落とすという製品は国内初。防腐剤や香料といった添加物を配合せず、乾燥肌や敏感肌にも合うこだわりが詰まった製品だ。

商品開発が本格化したのは2019年。社内の開発技術を発表するイベント「オープンラボ」がきっかけだった。通常クレンジングに用いられる界面活性剤は化粧の油分になじみ、親水性により化粧と一緒に洗い落とすことができる。一方で、洗浄力が肌を傷つけてしまう課題があった。

そこで開発担当者は界面活性剤フリーなクレンジングを発想した。基礎技術を確立し、オープンラボでマーケティング担当者の賛同を得て、市場ニーズに合った製品づくりが始まった。スキンケア製品開発部の高橋京子部長は「欧米で先行する健康や環境に配慮したクリーンビューティーの概念が追い風になった」と振り返る。

開発には5000種類に上る保湿成分を0・1グラム単位で組み合わせ、200処方以上を作製するなど地道な作業を重ねた。肌に優しい特徴に加え、製品コンセプトをデザインした厚紙を商品箱や緩衝材の代わりに使い、ゴミ削減にもつなげた。

変化の激しい化粧品の流行に対応するには開発のスピードアップが欠かせない。そこで開発の省力化を図り、3月に原料の調合や品質評価を全自動化するロボットを本社に1台導入した。高橋部長は「市場ニーズの変化を素早く捉え、化粧品のパーソナライズ化に対応したい」と、開発の現場を鼓舞する。

20年度のオープンラボのテーマは「グリーン」だ。原料の調達先や自然由来成分に意識を向けるなど、開発者のマインドも変化してきた。時代の先駆けとなるだけでなく、消費者がさらに喜ぶ化粧品づくりに汗を流す。(大阪・中野恵美子)

日刊工業新聞2020年12月8日

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