「アイシン」、統合新会社で役員半減へ
2021年4月に予定するアイシン精機とアイシン・エィ・ダブリュ(AW)の経営統合に向けた経営体制などの概要が分かった。両社で取締役などの役員数は計約70人いるが、統合会社では実質半減の30人程度とする方針。統合に先駆けて21年1―2月には両社で数千人規模が実質的に担当地に移るなど、統合後も円滑に事業を展開できるよう体制を整える。
両社は21年4月の経営統合で社名を「アイシン」に変更。役員構成はアイシン精機とアイシンAWからおおむね半々とする。現在の役員構成はアイシン精機が約30人、アイシンAWが約40人で実質半数減となるが、統合後の経営を円滑に進めるため一定数は維持する。
統合会社の本社は愛知県刈谷市に置き、事業ごとの主力拠点に人員を集約。アイシングループは4月に「パワートレイン」や「車体」など6カンパニー制を導入したが、統合後もこの6カンパニーがベースとなる模様だ。
両社はすでに調達などの機能を統合。統合に先駆け国内で数千人規模が各拠点に移ることで、実質的な人員体制の整備は完了する見込み。例えばパワートレイン領域ではアイシンAWの本社などがある愛知県安城市内に人員を集約する。
アイシングループは国内外子会社の統廃合など構造改革も進め、電動化や自動運転など次世代技術に経営資源を集中させて成長につなげる構えだ。
日刊工業新聞2020年12月21日