ドローンで薬や検体を運ぶスタートアップ、新興国を支援する狙いとは?

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検査や薬をドローンで運ぶ独自の技術を開発した

SORA Technology(ソラテクノロジー、横浜市港北区、金子洋介社長)は、インフラの整っていない新興国で検体や薬を運ぶシステムを開発した。飛行ロボット(ドローン)を活用し、設備のない地域と大規模な病院をつなぐ。車やバイクで行けない地域の検体を中枢の病院に運べるほか、薬を病院から地方に運ぶことも可能だ。まずはアフリカでの実装を進める。2021年中に、セネガルでの導入を目指す。

地方の病院で血液などの検体を採取してもらい、ドローンに載せて中枢の病院に運ぶ。医療体制が整っていない、また交通手段が少ない地域に、感染症をはじめとする病気の検査や薬を提供できるようにする。

ドローンにはカメラを設置し、地上の様子を把握する。各地域の衛生状況がどうなっているかが分かり、検体の検査結果と合わせて情報を精査すれば、感染症の広がり方を予測できる可能性がある。

通常ドローンは低い空域に複数台飛ばす。現状、飛行機と違い管制システムが整っていないため、衝突を防止しつつ効率的な運航を実現するのが難しいという。ソラテクノロジーは独自の技術を活用し、課題を解決した。

金子社長は「新興国には公衆衛生がきちんとしていない地域も多い。感染症になりやすく、ワクチンを運搬する重要性も高い。アフリカから世界へ、新技術を広げられれば」と意気込む。

大量な運搬が必要な場合や、コストがかかりすぎる場合などは車やバイクも活用する。柔軟に対応できる機動力も生かし、導入を提案していく。

ソラテクノロジーは6月に設立したスタートアップ。ドローンのほか、「空飛ぶ車」も研究する。途上国から技術を導入し、世界への普及を目指す。

日刊工業新聞2020年12月15日

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