ファミマの「大豆ミート」が顧客を掴む!健康需要を先読み

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大豆ミートのガパオライス。本物の肉を使ったものと比べ脂質は15−20%低い(ファミリーマート提供)

健康志向追い風、市場拡大

健康志向の高まりを受け、「大豆ミート」が注目されている。大豆を原料に肉の味や食感に近づけたのが特徴。ファミリーマートは2017年4月から大豆ミートのキーマカレーなどを商品化してきた。当時から需要増を見込んでいたが、見通しが当たり市場は拡大。さらなる改良や新商品開発を続けている。

16年に不二製油(大阪府泉佐野市)などと大豆ミートの共同開発を始めた。当時は代替肉の認知度は低かったが生活習慣病の予防対策、地球温暖化対策、たんぱく質の摂取不足に対応できる素材として高タンパク低脂肪の大豆ミートに狙いを定めた。

大豆ミートは大豆から油をしぼった後の脱脂大豆が主原料で、熱や圧力による加工で完成する。開発に1年をかけ、ひき肉の代わりに大豆ミートを使ったキーマカレーや、鶏肉風の野菜入りサンドイッチなどを他社に先駆けて市場投入した。「そぼろ肉や鶏肉は再現しやすかったが、とんかつの一枚肉やハンバーガーのパティといった塊の肉は再現が難しかった」(ファミリーマートの木下紀之デリカ食品部長)という。そこで食感をもっと肉に近づけ、大豆由来のにおいを消す技術開発に注力した。

期間限定ながら販売を続け、20年には大豆ミートのハンバーグ丼やガパオライスを発売した(いずれも消費税込み498円)。「肉の繊維感、かみごたえはアップし、豆のにおいは消えて代替肉とは分からないレベルになった」(木下部長)。女性の購入が多いという。肉の脂感も出てソースなどとの相性も良くなったことで、地域限定のソースカツ丼も顧客に好評だった。

今年に入り、競合他社による大豆ミート商品の販売が相次いでいる。代替肉の市場は今後10年で7倍以上、20年で40倍になるデータもある。「競争で認知度は上昇し、健康志向もより高まる。大豆以外の植物肉も研究中で、お客さまの選択肢を増やせるようメニューの拡大を図る」(同)としている。(編集委員・丸山美和)

日刊工業新聞2020年12月1日

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