森林資源の循環に重要な「木質ペレット」。いわき市の地場企業の取り組みが面白い!

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木質ペレットの製造工場

山の保全と一体

遠野興産(いわき市、中野光社長)は、森林が地球温暖化防止に果たす役割を広く理解してもらうため、木質ペレットの製造・利用や高付加価値の木質製品を製造する市内企業6社を紹介する「エコウッド展示場」をオープンした。中野社長は「地球温暖化防止に大きな役割を果たす森林は、山の保全と一体となって活性化していかねばならない」と説く。

同社は木質チップを月1200トン、木質ペレットを同1000―1200トン生産する。木質ペレットはフル生産の場合、同2000トンの生産が可能で、日本最大級の規模。森林事業に関わる企業として「造林し、作業道を広くして木材を搬出する規模を大きくし、山を活性化していく取り組みが重要」(中野社長)と、森林の役割を一般の人に紹介する展示場をオープンした。

ペレット製造

1階はペレットの製造工法と燃料化、ストーブなどを展示。2階は市内や近隣に立地する日本製紙勿来工場、いわき大王製紙、大建工業、永大小名浜など6企業の工場を紹介したブースを設けた。各工場が生産するエコウッドやパーティクルボード、セルロースナノファイバー、バイオマス燃料材などを展示している。

セルロース断熱素材のコーナーでは古紙を原料とする断熱・吸音効果の高い素材で建屋を施工する工法と、完成した住まいのメリットを紹介する。省エネ・省資源を実現する木材製品を通し、市の面積の70%を占める森林の効率的利活用のあり方を示している。

森林資源循環

遠野興産は皆伐・再造林を基本に、自社の森林は製材所向けの製材から枝葉を利用した燃料用までを生産。ペレットはストーブからバイオマス発電向けまで幅広く供給する。森林資源の循環を軌道に乗せる事業が将来は森林の活性化、二酸化炭素(CO2)削減につながるだけに、「この展示場を訪れる人たちが、森林資源循環の役割の大切さを分かってくれれば」(同)と期待している。

日刊工業新聞2020年11月20日

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