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河合楽器が植林活動、「素材」である木を大切に

河合楽器が植林活動、「素材」である木を大切に

インドネシアの「カワイの森」で植林する社員(河合楽器製作所提供)

ピアノなど楽器を主力とする河合楽器製作所は素材である木との関わりが深い。そのため自社グループの持続的発展のために地球環境保全を重要な取り組みとして位置づけている。同社の環境の取り組みについて、管理本部CS環境室室長の河合晃氏に聞いた。(浜松・岩崎左恵)

―インドネシアで植林を行っています。

「当社の創立80周年の際に、木を使ったもので社会貢献ができることは何かと考え、『カワイの森育成会』を設立し、ピアノを生産するPT.カワイインドネシア(カラワン県)とインドネシアの森林公社で連携して、2007年から植林を始めた。現在は行っている。植林は二酸化炭素(CO2)削減だけでない。同国は水害が多く、木が無くなっている場所もある。そのようなところに木を植えることで水害を防止する役割もある」

―カワイの森の特徴は。規模はどれぐらいですか。

「活動を理解してくれた社員有志から少しずつ集めた資金で植林を行っている。当社グループ全体の約3割ぐらいの社員が資金を提供してくれており、会社とは全く別の会計にしている」

「植林はPT.カワイインドネシア付近の3地域で行っており、19年までに550ヘクタールの土地に約55万本の木を植えた。活動が評価され、19年11月には同国西ジャワ州知事から『西ジャワ州CSRアワード・緑化賞』の表彰を受けた。今ではマングローブ林の再生活動にも取り組んでいる」

―国内ではどんな活用を行っていますか。

「15年から東日本大震災の津波で流出した海岸防災林の再生を目指す林野庁の『みどりのきずな』再生プロジェクトに参加し、植樹している。それに関連して、チャリティーコンサートで得た収益や募金で植樹活動を行っている」

―今後の活動は。

「植林事業などは今後もやめるつもりはなく継続していく。新入社員研修でも活動の理解を深めてもらおうと説明しているほか、植林した木の成長の写真などを見せるなど積極的に報告している。活動に賛同してくれる社員も増やしたい」

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