丸紅系が富士急行とAIカメラで「踏切道」を監視、鉄道事故防止なるか

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システムを通じて踏切道での安全性向上につなげる

丸紅子会社の丸紅ネットワークソリューションズ(東京都港区)は、富士急行と共同で鉄道の線路と歩行者や自動車などが交差する部分「踏切道」において、人工知能(AI)カメラを使った滞留検知システムの検証を進める。既に踏切警標のみで、列車の接近を知らせる装置のない「第4種踏切道」で昨夏から実証実験を行っており、安全性向上に効果があることを確認した。今夏からは警報機と自動遮断機が付いている「第1種踏切道」でも検証を始めた。2020年度からの本格導入を目標に検証していく。

丸紅ネットワークソリューションズのAI機能を搭載したカメラ「TRASCOPE―AI」を用いて検証した。内蔵したグラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)は、リアルタイムの画像処理に特化した演算装置を搭載した。

カメラには物体の形状を認識して滞留を検知する「物体検知」と、人物の移動・滞留を検知する「骨格検知」のAIアルゴリズムを実装した。骨格検知は、危険エリアへの人物侵入検知で培ってきたAIアルゴリズムで、踏切道における人物の滞留検知に応用した。ディープラーニング(深層学習)による画像中の関節点の抽出や各関節点の接続状態を推定し、画像内の人物骨格を検知する。

実験に当たっては、AIカメラで踏切道を監視し、物体や人物滞留の情報を収集する。踏切道内に物体や人の滞留が確認されると、踏切道近くに設置した回転警告灯のランプが回り、列車運転手への合図とする。あわせて運行指令にも通知されるため、担当者は遠隔からカメラ映像を即時に確認できる。

日刊工業新聞2020年11月5日

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