冷凍コロッケを毎分160個包装するロボット、作業員5人減で2年で償却可
フジキカイ(名古屋市西区、生田涌希社長、052・509・1501)は、毎分160個の冷凍コロッケをまとめて包装するロボットシステムを開発した。2台のパラレルリンクロボットでコロッケをとりまとめ、ピロー包装機に送る。4―6人かかっていた作業員を省人化できる。価格帯は4000万―5000万円を想定。コロナ禍での冷凍食品の需要増に応えていく。
パラレルリンクロボットでベルトコンベヤーを流れるコロッケを拾い集めて、包装機へ送り込む。カメラでコロッケの位置や向きを確認してロボットが一つひとつ拾い上げる。5個単位で包装機に送り、まとめて包装する。
冷凍コロッケ用のハンドを新たに開発した。コロッケをすくい取り、5個を重ねた状態で保持する。吸盤を押し付けないためコロッケの形が崩れない。
ハンドやコンベヤーのベルトは簡単に外せる。食品工場の従業員が日々、洗浄できる様にした。冷凍の揚げ物は小判型や俵型、丸形などがある。治具や機構で向きをそろえて集積させる装置は洗浄が大変だったという。
冷凍コロッケのほか、メンチカツやハンバーグなどのラインにも提案する。5人の作業者を減らせば、2年強で償却できる。
コロナ禍で冷凍食品の需要が伸び、食品工場は生産量を増やしている。ただ海外からの人材に頼っていた食品工場は人手不足で、衛生管理上できる限り人の介入を減らしたいため自動化への需要は強い。
冷凍コロッケ集積包装ロボラインで作業を省人化する
日刊工業新聞2020年10月12日