コンピューター管理のロボが自動で組み立て! 次世代型の住宅部材工場

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ロボットを使ってアパート向けの制震フレームなどを生産する

東建コーポレーションは子会社のナスラック(名古屋市中区、左右田善猛社長、052・232・8030)を通じ、建築資材や住宅機器などを生産するメーカー機能を持つ。ナスラックのNK深谷工場(埼玉県深谷市)は同社の東日本を代表する生産拠点。東建グループの高耐震鉄骨造アパート「シェルルシリーズ」向け鉄骨部材を生産する。

NK深谷工場は「全自動化された次世代型工場」(石川裕巳副工場長)だ。梁(はり)や柱、壁など鉄骨部分の組み立てを自動で行う。コンピューター統合生産(CIM)に基づき、ハンドリングロボット17台と溶接ロボット19台を一元管理する。

同工場のCIMは、長年培ったノウハウを組み入れて2015年刷新した。受注情報を入力するだけで、加工・組み立てに続く塗装工程とも連動する。生産状況に応じて自動で組み立てる。検査工程では人手が介在するものの、それ以外の工程は全てロボットに委ねられている。

賃貸住宅の部材を製造する工場は珍しい。実際、住宅向けの工場は一戸建てがほとんどだ。一方で賃貸住宅向け工場は「生産設備が巨大化する傾向がある」(石川副工場長)。NK深谷工場では鉄骨を組み立てるため、建築業界初となる大型設備を導入。特に目を引くのが700キログラムまで搬送可能な「重可搬ロボット」。自動車のフレーム搬送に使われるロボットで、同工場の塗装工程への運搬で活躍する。

18年には「制震フレーム」の自動化ラインが稼働した。視覚カメラ3台を活用し、2次元コード「QRコード」で品種を読み取り判別する。

ただ、工場の完全自動化はまだ遠い。「将来はメンテナンスも自動化したい」(同)としている。今後はCIMに新機能を追加することも検討中だ。(名古屋・浜田ひかる)

【工場データ】

NK深谷工場は高耐震鉄骨造アパート「シェルルシリーズ」に使用される鉄骨や鋼管杭などを製造する。ナスダックの東日本における中核生産拠点。敷地面積は3万3060平方メートル。15年に第1工場を建て替えた。


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日刊工業新聞2020年9月15日

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