産業用ロボットメーカー6社が共同で基礎技術研究!成果は業界で共有

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産業用ロボットメーカー6社が業界の底上げに向けて共同で基礎技術研究に乗り出す。技術研究組合を通じて課題を持ち寄り、産学の知見を結集して未解明な領域や1社単独では難しいリスクの高い内容に取り組む。ロボット分野に関わる人材の拡大や研究の裾野を広げ、5―10年後を見据えた種まきの場として技術革新や普及障壁の引き下げを目指す。

技術研究組合は「産業用ロボット次世代基礎技術研究機構(ROBOCIP)」の名称でこのほど設立。単年度で数億円規模の基礎技術研究を展開する。立ち上げには川崎重工業、デンソー、ファナック、不二越、三菱電機、安川電機が参加し、理事長にファナックの榊原伸介ロボット事業本部技監が就く。

参加企業が抱える共通課題から研究内容を選定し、東京大学や東京工業大学、慶応義塾大学などの研究者に委託する形で展開する。成果は各社に持ち帰り、応用研究や独自の製品開発など実用化への流れを生み出す。

初年度は14人の研究者がプロジェクトに参加し、次年度以降さらなる拡大を図る。2024年度までに一定の成果を出し、特許やオープンソースとしての公開も進め、参加企業だけで囲い込まず業界の底上げにつなげる。

研究項目は「モノのハンドリング及び汎用動作計画に関する研究」「遠隔制御技術に関する研究」「ロボット新素材とセンサ応用技術に関する開発」を軸に設定する。従来、ロボット分野との関係が薄かった研究者も巻き込んで検証や評価を進め、各社個別で展開していた基礎技術研究の高度化を図る。

三つの軸による研究を通じ、将来的な普及拡大に欠かせない内容を追求する。ティーチング作業の簡素化のほか、普及が近づく第5世代通信(5G)や後継となる「ポスト5G」への対応、軽量化によるエネルギー効率向上などを想定し、共同で課題解決に取り組む体制を築く。


ロボットメーカーも一目置く、異能の技術者集団の正体

日刊工業新聞2020年8月7日

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