ロボットが庁舎を案内! NECが自治体での3密回避を支援

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行き先を案内する自律走行型ロボット

NECは、新型コロナウイルス感染症対策を契機に、行政のデジタル化を促進する。自律走行型案内ロボットや2次元コード、人工知能(AI)チャットボット(自動応答ソフト)などを活用し、自治体の窓口業務などで課題となる3密回避やソーシャルディスタンス(社会的距離)を支援する。住民サービスの向上と職員の業務効率化を両輪に新たな需要を掘り起こす。(編集委員・斉藤実)

新型コロナの感染拡大により、行政の窓口業務では3密回避として「書かない」「触らない」という要望が強まっている。

2次元コードを使った窓口改善ソリューションは感染拡大に伴って、自治体からの問い合わせ件数がコロナ禍以前に比べて、約5割増加しているという。兵庫県宝塚市では住所変更の届け出などの窓口滞留時間削減を目的に、6月下旬からSQRC(読み取り制限機能を搭載したQRコード)を用いた実証実験を開始した。

来庁者がスマートフォンなどで専用のウェブサイトに接続し、届け出内容を入力してSQRCを作成。来庁時にSQRCを持参すると、窓口の職員がSQRCを読み取り、申請内容を確認して受け付けが完了する仕組み。

これにより庁内での滞在時間や記載台に触る機会を削減。飛沫(ひまつ)感染や接触感染などの衛生面に配慮した、新しい窓口申請づくりの提案を積極化する。

自律走行型案内ロボットは職員による案内業務を代行し目的地へ誘導する。32型の大型ディスプレーと自律運転用の各種センサーを搭載し、誘導先での動画再生も可能。

コロナ禍以前は、名古屋市が実証実験を実施。ロボットが来庁者を希望する窓口まで案内する業務の一部を代行させ、窓口の混雑低減と職員の負担軽減を検証した。

コロナ禍以前は住民へのサービス向上を目的とした引き合いが多かった。一方、コロナ禍後は非接触や3密回避を目的とした問い合わせが増え、ニーズの優先順位が変化している。

AIチャットボットは新型コロナに関する住民からの問い合わせに対応するため、いち早く全国の自治体に向け無償提供した。導入実績は宇都宮市や大阪府豊中市など約20件にのぼる。

日刊工業新聞2020年9月1日

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