トヨタがサブスクで狙うインド、相乗り避けて自家用車ニーズ増加
トヨタ自動車はインドで、車両のリースと短期のサブスクリプション(定額制)サービスを始めた。トヨタのサブスク運営会社「KINTO(キント=サービス名も同様)」や地場のリース会社2社と提携し、サービス基盤を整備。初年度に10都市でサービスを提供する。インドでは新型コロナウイルスの感染拡大を受けて相乗りが減る一方、自家用車の需要が増えている。新サービスの導入で、多様化する顧客ニーズを取り込む。
現地法人のTKM(トヨタ・キルロスカ・モーター)がサービスを運営する。すでにデリー首都圏、ベンガルール、ムンバイでサービスを開始しており、初年度に10都市に広げる計画だ。
カーリースは法人向けと個人向けプランを用意し、契約期間は3―5年。月額は2万1000ルピー(約1万5000円)からとし、定額のリース料には車両整備や保険などが含まれる。サブスクサービスでは24カ月から48カ月の間で、利用期間を選択できる。対応車種はハッチバック「グランザ」や小型車「ヤリス」、スポーツ多目的車(SUV)「フォーチュナー」などに加え、11月に投入予定の小型SUV「アーバンクルーザー」も対象とする。
キントのサービスモデルを活用するほか、現地リース会社のALDオートモーティブやSMASオート・リーシングと組み、サービス体制を盤石にする。
インドでも世界的な潮流である自動車を所有せずに利用するニーズが拡大しており、トヨタは定額サービスの充実で販売シェアの積み上げを狙う。同国ではスズキ子会社のマルチ・スズキや韓国の現代自動車が、同様のサービスを提供している。
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日刊工業新聞2020年8月20日