限定100食「ステーキ丼」の人気店、事業継承先を探すワケ

minitts、コロナ禍で次の成長模索

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ミニッツが運営する店舗。数量限定やダイバーシティー推進などで成長を遂げてきた

【京都】minitts(ミニッツ、京都市西京区、中村朱美社長)は、2020年内をめどに事業継承先を探す。同社は京都市内に2店舗を展開し、1日100食限定で国産牛にこだわったランチを提供している。独自の経営手法で一時は4店舗まで拡大したが、新型コロナウイルス感染拡大を受けて事業を縮小。メニューやビジネスモデルの強みを生かし、シナジーを見込める大手居酒屋チェーンなど経営譲渡先を模索する。

minitts社長・中村朱美氏

ミニッツは12年9月設立で、飲食店「佰食屋」を経営する。当初珍しかった「国産牛を手頃な値段で味わえて、女性1人でも入りやすい店」(中村社長)をコンセプトに、「国産牛ステーキ丼」を1000円(消費税抜き)で提供。“限定”効果もあり店舗開店から3カ月で1日当たり100食を売り切る人気店となった。

しかし新型コロナの影響で直営2店舗を閉鎖、従業員を約3分の1に減らした。フランチャイズ方式での店舗拡大計画も撤回。地元顧客に人気の2店舗とテークアウト商品で経営を維持する。

ニューノーマル(新常態)における消費形態の多様化を受け、今後の成長には大企業との連携が鍵を握ると判断。具体的には大手居酒屋チェーンの営業時間外の昼食時間帯に厨房(ちゅうぼう)や店舗を活用し、ランチ営業やデリバリーメニューの提供を見込む。

新型コロナの影響で営業が夜間中心の飲食業界は雇い止めや店舗閉鎖などに追い込まれている。佰食屋のビジネスモデルを融合し「雇用を生みだし、居酒屋の困りごとの助けになる」(同)とみる。M&A(合併・買収)が成立した場合、中村社長は経営から退く見通し。

佰食屋は独自手法でイメージを刷新してきた。1店舗のメニューを三つに絞り、完売次第閉店するスタイルで食品ロスや残業をなくし、ワークライフバランスを実現している。

日刊工業新聞2020年8月18日

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