ECとリアル店舗で相乗効果!DIYブランドが敷く長期戦略
友安製作所(大阪府八尾市、友安啓則社長、072・922・8789)は、国内外で仕入れたインテリア・DIY商品を販売するEC(電子商取引)事業を手がける。2004年に自社ブランド「カラーズ」を立ち上げ、インターネット販売を開始。同社は地場産業の線材加工業を手がけており、モノづくり企業としての強みを生かしたオリジナル商品も開発している。
同社は企業理念「全世界の人々の生活の一部に自社製品を」の実現に向け、自社サイトやインターネットショッピングモールで15のオンラインショップを運営。顧客は20―50代の女性が中心だ。30―40代女性向けや男性を意識したショップなどターゲットを分けて運営する。自社サイト「スタイルダート」は、カーテンレールや床材など商材ごとに専門店化している。
本来、ショップを1店舗に集約する方が効率よく、多店舗展開は手間と費用がかかる。しかし同社は多店舗展開で“入り口”を広げることで、多くの人に製品を購入してもらうことを狙う。また、「いろいろトライアルができる」(友安社長)こともメリットだ。
自社製品を売り込む手段として、カフェ形式のリアルな店舗を東京と大阪の2カ所で展開している。内装を自社製品でコーディネートし、インテリアショップも併設する。
カフェを訪れるのは若者が中心だが、「(若者も)いずれ住宅を買ったり、リフォームしたり、DIYをする機会が出てくる」(同)と捉える。そうした時に自社製品を使ってもらえるように長期戦略を敷く。(東大阪・友広志保)