建設現場のノウハウを販売に繋げる多機能サイネージの中身

共創プラットフォーム「e―Stand(イースタンド)」

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建設現場の詰め所などで顔認証による入退場管理に使われる

飛島建設は2023年度までの5カ年中期経営計画で示した自社保有技術によって社会課題を解決する「スマートソリューション事業」を伸ばしている。このうちIoT(モノのインターネット)基盤事業で力を注ぐのが、建設現場向け共創プラットフォーム「e―Stand(イースタンド)」だ。自社の約150カ所の建設現場に導入して得たノウハウを生かし、建設関連会社に販売を始めた。

イースタンドは入退場管理のほか、安全教育動画の視聴、安全用品や弁当を購入できる電子商取引(EC)サービスなどを活用できる多機能サイネージ。ハードは大型タイプのほか、タブレット端末がある。顔認証を使い建設現場で普及が進む建設キャリアアップシステム(CCUS)にも容易に対応できる。

顔認証は1度登録すれば、アプリケーション(応用ソフト)を設定した自分のスマートフォンのカメラで自らの顔を読み取り、5秒以内で認証できる。カードなどの携帯が不要で、なりすましを防ぐ。入退場の登録時の待ち時間がなく、再発行も不要だ。NECの顔認証エンジン「NeoFace」を活用、高い認証精度を誇る。

販売は飛島建設とグループのE&CS(東京都港区)、共同開発先のWillSmart(同中央区)、日建リース工業(同千代田区)、ソリトンシステムズが担当する。飛島建設の遠隔管理技術を使い、現場作業なしで端末を導入できるよう生産性を高めた。今後は安全動画の製作を手がける。ECでは安全用品や靴などのほか、建材や木材など資材メーカーの加盟店を充実させる。

タブレット端末とモニターがセットの消費税抜き月額利用料は4万6000円から。顔認証システムの利用料は別途必要で、NECの協力を得る。現場に必要な新規入場者動画や安全教育動画は日本、ベトナム、中国、英国など5カ国語に対応。大手・中堅や地場ゼネコン、工事会社に提案し、20年度に数百台の導入を目指す。(神谷信隆)

日刊工業新聞2020年6月11日

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