中国の新車販売、回復鮮明に。4月の日本車は3.7%減
政府の消費刺激策で「市場が活性化している」
日系自動車メーカー6社の4月の中国での新車販売台数は、前年同月比3・7%減の40万4676台だった。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で2月は同約8割減、3月は同約4割減と大きく落ち込んだが、回復傾向がより鮮明になってきた。そのうち3社は新型コロナの問題が深刻化した1月以降で初めて単月の販売がプラスとなった。
トヨタ自動車が同0・2%増の14万2900台、日産自動車が同1・1%増の12万2846台、マツダが同1・0%増の1万7091台と増加に転じた。中でも日産は3月の同約4割減と比べ大幅に改善。同社現地法人幹部は「2カ月連続で回復の兆しが見えている」とし、中国の工場、事業拠点、販売店などが再開したという。
ホンダは同9・6%減の11万3430台。3月の同約5割減と比べ下げ幅は改善した。感染者が多かった湖北省武漢市にある工場を含め生産拠点は4月中旬までに通常稼働に回復。足元の受注は好調に推移し、政府の消費刺激策などもあり「市場が活性化している」(同社幹部)との見方を示す。
中国汽車工業協会によると中国全体の4月の新車販売台数は同4・4%増の207万台とプラスに転じた。2月の同約8割減、3月の同約4割減と比べ大幅に改善した。車種別では乗用車が同3%減の154万台、商用車が同32%増の53万台。トラックなど商用車が全体をけん引した。
日刊工業新聞2020年5月27日