米国の生産停止でトヨタ・日産・ホンダの業績に大打撃か

米国比率高く為替も懸念材料、スバルも深刻

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トヨタのケンタッキー州工場(17年撮影)

トヨタ自動車、日産自動車、ホンダの日本の大手自動車メーカー3社が米国生産の停止を19日までに決めた。新型コロナウイルスの感染拡大防止のための措置で、販売への影響も避けられない情勢。大手3社のほか、SUBARU(スバル)などの日系メーカーにとって米国市場は収益の柱。生産・販売減に加えて円高基調の為替問題も抱える。米国での感染拡大が日系各社の業績に悪影響を与える懸念が強まる。

トヨタは、米国をメーンにメキシコ、カナダにある北米の全14工場の操業を23―24日の2日間停止する。日産は米国の全3工場を20日―4月6日まで休止。ホンダは米国を中心に北米12工場を23―30日停止する。北米に構える4輪の完成車・部品の全工場が稼働を停止する。米国で外出禁止令が拡大していることなどを踏まえ従業員の安全を考慮した。消費者が外出を控え、需要が低迷していることも背景にある。各社は停止中に工場の清掃と消毒を徹底する。

日本自動車工業会の豊田章男会長(トヨタ社長)は19日の会見で、米国での各社の対応について「安全第一に進めると思う。状況を踏まえながら早め早めの対応をしていく以外にない」と話した。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で2月に中国の自動車工場が停止。その後、欧州、東南アジアへと続いたこの流れが米国にも波及した。日系メーカーにとって「米国事業は販売台数、採算性の両面で中国や欧州より重要」と遠藤功治SBI証券企業調査部長は指摘する。

米国の2019年の新車市場は1710万台。そのうち日系メーカー6社の販売は約644万台でシェアは38%に上る。各社の地域別販売でも米国比率はスバルで70%、トヨタ、日産、ホンダは30%水準、マツダは20%と高く、販売減は業績悪化に直結する。

対ドルの円為替相場が不安定化していることも懸念材料。日系各社の20年3月期の想定レートは1ドル=108円水準で、米国での販売減に加えて円高が進めば業績への大打撃になりかねない。


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日刊工業新聞2020年3月20日

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