トヨタが中国の生産再開を再延期、17日以降に

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昨年の上海モーターショーのトヨタ自動車ブース

トヨタ自動車は7日、新型肺炎の影響で9日までの稼働停止を計画していた中国の生産拠点について、稼働再開を17日以降に再延期することを決めた。稼働再開には部品の調達や物流の状況を見極めることが必要と判断した。6日に発表した2019年4-12月期連結決算では売上高が同期として過去最高となるなど足元の業績は好調だが、新型肺炎のリスクは織り込んでいない。稼働停止が長期化すれば、業績への影響は避けられそうにない。

トヨタは春節(旧正月)に伴う休業で2月上旬の稼働開始を予定していたが、新型肺炎の影響で稼働再開を10日以降に延期していた。再稼働に向けて調達網や物流網の状況を見極めるため、17日以降に再延期することにした。

トヨタは中国現地企業と設立した合弁会社「一汽トヨタ」と同「広汽トヨタ」の完成車4工場を天津市、成都市、広州市、長春市に構えるほか、八つの部品工場を持つ。いずれの工場も生産は17日以降に再延期する。完成車4工場の総生産能力は年116万台で、19年は140万4000台を生産した。工場の事務部門や生産機能を持たない中国国内拠点は、在宅勤務なども活用し10日に業務を始める計画だ。

トヨタは20年の中国での新車販売台数を前年比8.6%増の176万台に設定し、過去最高を見込む。世界最大市場の中国でトヨタは後発だが、新型車の積極投入などでシェアを伸ばしていた。新型肺炎の終息が長引けば、製販両面での落ち込みは避けられそうにない。6日の決算発表で白柳正義執行役員は「(新型肺炎が)収益やビジネスにどう影響するか現時点で見通せていない」としていた。

稼働再開には部品調達や物流網といったサプライチェーンの正常化が不可欠。供給網の寸断は中国以外の生産拠点への影響も懸念される。

日刊工業新聞2020年2月8日

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