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給与の100円未満の「端数」を誰かのために使いませんか

富士ゼロックス「端数倶楽部」、社会貢献で受賞
 毎月の給与明細を見ても、100円未満の額まで気にする人は少ないのでは。富士ゼロックスの有志社員は100円未満の「端数」を給与から出し合って社会貢献活動を支えている。3月に東京都から社会貢献大賞として表彰された。

 1991年に社員の発案で始まった活動は「端数倶楽部」。会員になった社員は給与の100円未満の金額と1口(100円)以上を端数倶楽部の銀行口座に寄付する。年2回の賞与も対象だ。派遣や契約社員、退職者も年会費で貢献できる。

 3月末時点の会員は約3400人。毎年約500万円が集まり、会員のボランティア活動などを支えている。社会福祉、自然保護、被災地支援と活動は幅広く、カンボジアの小学校建設も支援した。外部団体への寄付であっても会員の参加が条件だ。端数倶楽部事務局の梁川貴司さん(富士ゼロックスCSRグループ)は「寄付で終わらず参加によって経験値が得られ、複眼的な視点を持つ人材育成につながる」と話す。

 端数倶楽部の支援活動は年30件、寄付先も60団体ある。一人ひとりの寄付額が少額でも大きな貢献ができている。梁川さんが「積み重ねがベース」と強調するように自主的な活動は長続きする。
石垣島でのサンゴ保全活動を支援
日刊工業新聞2019年5月10日
昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
財布を開けて募金したり振り込みするアクションに意外とハードルがあったりします。気づかないうちに誰かのためになっているというのが気持ちがいいなと思いました。

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